社員の不正を調べるときは、まず何を確かめたいか(勤務の実態、経費の不正、情報の持ち出しなど)を決め、社内の記録と、外回りなど社外での行動の記録で、客観的な証拠をそろえることが大切です。
処分は、証拠をそろえたうえで本人の言い分を聞いてから判断します。思い込みや噂だけで処分すると、処分が無効とされるなど、かえって会社が不利になるおそれがあります。
外回りの社員の成果が上がらないのに、日報は立派。経費の使い方がおかしい。社内の情報が外に漏れている気がする。社員の不正が疑われると、経営者や管理職の方は難しい判断を迫られます。
この記事では、社員の不正を調べる前に決めておくこと、社内でできる調べ方と注意点、社外での行動を記録する方法、処分の前にすること、してはいけないことを、MILAE探偵社の事例とともにお伝えします。
- 調べる前に決めておくこと
- 社内でできる調べ方と、プライバシーへの配慮
- 外回りなど社外での行動の記録
- 休職中・労災で休業中の社員の行動を確かめるときの注意
- 処分の前にすること・してはいけないこと
社員の不正が疑われるときは、まずはご相談ください
相談・見積もりは無料、匿名でも大丈夫です。24 時間受付。
調べる前に決めておくこと
不正の調査は、「何を、何のために確かめるのか」を最初に決めることから始めます。目的があいまいなまま調べ始めると、「疑わしいが、はっきりしない」で終わりがちです。
| 疑いの例 | 確かめたいこと |
|---|---|
| 外回り・直行直帰の勤務 | 日報や申告と、実際の行動が合っているか |
| 経費・売上金の不正 | 請求の中身と、実際の支払いや行動が合っているか |
| 情報の持ち出し | 社内の資料やデータが、外に出ていないか、競合他社と接触していないか |
| 副業・服務規程の違反 | 就業規則で禁止されている行為をしていないか |
| 休職中の行動 | 休職の理由と合わない行動をしていないか |
あわせて、確かめたあとにどうしたいか(注意・処分・損害の回収・刑事告訴など)も考えておきます。調査は、疑われている社員の上司ではなく、利害のない少人数で進め、社内に知られないよう窓口を決めておきましょう。
社内でできる調べ方と注意点
社内では、会社が管理している記録を、社内の決まりに沿って確かめるのが基本です。
- 勤怠・日報・経費の記録:申告の内容と、領収書や訪問先の記録などに食い違いがないか
- 入退室・システムのログ:会社が管理する記録から、資料やデータの持ち出しの形跡がないか
- 関係者への聞き取り:証拠をある程度そろえてから、関係者、最後に本人の順で聞く。話した人が不利にならないよう配慮する
会社のパソコンやメールの確認などのモニタリングは、目的をあらかじめ決めて社内規程に定め、社員に示しておくことが求められています(個人情報保護委員会の考え方)。社員の私物のスマホや、私的なアカウントを無断で見ることは、プライバシーの侵害や法律違反を問われるおそれがあるため、避けてください。
事例:会議の内容が漏れていた原因は、機械ではなく人だった(50代男性・会社経営者・神奈川県)
- ご相談:社内の会議の内容が、競合の会社に伝わっている気がする
- 調査:社長室と会議室の発見調査。調査員2名・約4時間
- 費用:基本料金47,200円(5,900円 × 4時間 × 2名)+交通費などの実費
- 結果:盗聴器・盗撮器は見つからなかった。社内で確認したところ、社員の一人が会議の資料を私用のメールに転送していたことが分かった
情報が漏れる原因は、機械ではなく人であることも少なくありません。社内の記録の確認と、外からの調査を組み合わせることが大切です。
社外での行動の記録は、探偵の調査でお手伝いできます
相談・見積もりは無料、匿名でも大丈夫です。24 時間受付。
外回りなど、社外での行動を記録する
外回り中や休職中の行動、競合他社との接触など、社外での行動は、社内の記録だけでは確かめにくい部分です。探偵の調査では、尾行や張り込みで行動を記録し、日時・場所・写真をまとめた報告書にします。
事例:直行直帰の営業社員の、勤務中の実態(50代男性・会社経営者・東京都)
- ご相談:直行直帰の営業社員の売上が落ちているのに、日報には多くの訪問件数が書かれていた
- 調査:5日・合計40時間、調査員2名
- 費用:基本料金472,000円(5,900円 × 40時間 × 2名)+交通費などの実費
- 結果:日報に書かれた訪問先へはほとんど行かず、勤務時間中に遊技場や自宅で過ごしていた。社会保険労務士・弁護士と相談し、就業規則に沿って処分を検討した
社員への処分が妥当かどうかは、客観的な証拠しだいです。感情で動く前に、事実を確かめましょう。
MILAE探偵社の社内調査では、勤務時間中や業務に関わる行動を中心に記録します。勤務時間外の私生活を調べるのは、競合他社との接触など、不正との関わりが疑われる範囲に限り、目的を伺ったうえで慎重に判断します。ご相談の内容は外部に漏らさず、窓口になる方とだけやり取りするなど、社内に知られない進め方もご相談いただけます。
休職中・休業中の社員の行動を確かめたいとき
休職中の社員の行動に疑問があっても、外出や旅行をしていたことだけで「仮病だ」と判断するのは避けてください。病気やけがの種類によっては、散歩や外出、趣味の時間が療養の一部になっていることもあるためです。働けるかどうかの判断は、主治医や産業医の意見をもとにします。
そのうえで、行動の記録が役に立つのは、例えば次のような場合です。
- 休職中に、ほかの会社で働いている疑いがある:就業規則で休職中の就労を禁じている場合など。別の勤務先に通っている形跡があるかを確かめる
- 労災で休業補償を受けながら、働いている疑いがある:休業補償給付は、業務上のけがや病気の療養のために働けず、賃金を受けない日について支給されるもの。働いて収入を得ていれば、問題になるおそれがある
- 申告している症状と、明らかに合わない活動を続けている:「歩けない」と申告しているのに、重い物を運ぶ仕事を続けているなど
労災の保険給付は、会社ではなく国(労働基準監督署)が支給しています。うそや不正な手段で給付を受けた人からは、国が給付にかかった費用を取り立てることができると法律で定められていますが、不正かどうかを判断するのも国です。疑いがあるときは、集めた記録をもとに、労働基準監督署や社会保険労務士・弁護士に相談してください。会社が自分で「不正受給だ」と決めつけて処分することは避けましょう。
MILAE探偵社では、休職中・休業中の社員の調査は、ほかの会社で働いているかなど、不正の疑いに関わる行動に絞って記録します。療養中の生活を細かく見張るような調査や、病名・通院先など健康に関わる情報を探る調査はお受けしていません。健康に関わる情報は、個人情報の中でも特に慎重な扱いが求められます。報告書の扱いも、窓口の方と決めておきます。
処分の前にすること
処分は、客観的な証拠をそろえ、本人の言い分を聞いてから判断します。法律でも、懲戒や解雇は、理由や事情に照らして社会の常識から見て相当でない場合は無効とされています。
- 証拠をそろえる:日報と実際の行動の食い違いなど、事実を客観的に示せる記録を用意する
- 本人の言い分を聞く:就業規則で弁明の機会が定められていれば、その手続きを守る
- 処分の重さを考える:行為の内容や回数、これまでの処分との釣り合いを考える
- 専門家に相談する:処分の判断は社会保険労務士・弁護士に、損害の回収や刑事告訴は弁護士に相談する
調査報告書を処分や法的な手続きでどう使うかは、弁護士にご相談ください。MILAE探偵社では、必要に応じて提携している弁護士をご紹介できます。
してはいけないこと・お受けできない調査
不正が疑われても、感情的に動くと、会社の側が責任を問われることがあります。
- 証拠がないまま本人を問い詰める、退職を迫る
- 社内で「不正をしている」と噂を広める(名誉の侵害を問われるおそれがある)
- 私物のスマホや私的なアカウントを無断で見る
- 調べるために、社員の自宅などに立ち入る
また、MILAE探偵社では、労働組合の活動などを理由に従業員を不利に扱う目的のご依頼や、出身地・本籍など差別につながるおそれのある事柄の調査はお受けしていません。
調査の費用
費用は、調査員1名1時間5,900円(税込)で、最低調査時間は3時間です。勤務日の特定の時間帯など、調べる日や時間を絞れる場合は時間制プラン、一定の期間の行動を記録する場合は、時間・日数をまとめて契約するパック制プランが向いています。
怪しい曜日や訪問の予定、使っている車など、分かっていることが多いほど、調査は短く済みます。調査の内容は法人調査(社内調査)のページ、料金の計算は調査料金のページ、探偵にできること・できないことは探偵業法でわかる、探偵にできること・できないことの記事で説明しています。
よくある質問
社員の外回り中の行動を、探偵に調べてもらうことはできますか?
はい。勤務中・外回り中の行動を尾行や張り込みで記録し、日報などの申告と違いがないかを確かめます。結果は、写真・映像を含む調査報告書にまとめます。
調査の結果だけで、社員を処分できますか?
処分は、客観的な証拠をそろえたうえで、本人の言い分も聞いてから判断することが大切です。懲戒や解雇が相当かどうかは個別の事情によるため、社会保険労務士や弁護士にご相談ください。
会社のパソコンやメールを確認してもいいですか?
会社が管理する機器の確認は、目的をあらかじめ決めて社内規程に定め、社員に示しておくことが求められています。私物のスマホや私的なアカウントを無断で見ることは避けてください。具体的な判断は弁護士にご相談ください。
社内に知られずに依頼できますか?
ご相談の内容は外部に漏らしません。窓口になる方とだけやり取りするなど、社内に知られない進め方をご相談ください。
休職中の社員が旅行に行っていました。処分できますか?
旅行や外出をしていたことだけで処分するのは、避けたほうがよいとされています。療養のために外出や趣味の時間が勧められることもあるためです。ほかの会社で働いている、労災の休業補償を受けながら働いているなど、具体的な不正の疑いがある場合に、その点を確かめる調査をご相談ください。処分の判断は、主治医・産業医の意見を踏まえ、社会保険労務士や弁護士と相談して決めてください。
相談だけでもいいですか?
はい。相談・見積もりは無料です。電話・LINE・フォームで24時間受け付けています。相談したからといって、契約する必要はありません。
まとめ
社員の不正を調べるときは、何を確かめたいかを決め、社内の記録と社外での行動の記録で客観的な証拠をそろえます。社内のモニタリングは社内規程に沿って行い、私物のスマホなどを無断で見ることは避けてください。
処分は、証拠をそろえて本人の言い分を聞いてから判断し、社会保険労務士や弁護士に相談しましょう。外回りなど社外での行動の記録は、探偵の調査でお手伝いできます。
関連するページ:法人調査(社内調査)/信用調査(企業・個人)/探偵業法でわかる、探偵にできること・できないこと/調査料金/調査までの流れ
法人調査のご相談は無料です
相談・見積もりは無料、匿名でも大丈夫です。24 時間受付。
出典:労働契約法(e-Gov法令検索)、個人情報保護委員会「従業者を対象とするモニタリングを実施する際の留意点」(Q&A)、労働組合法(e-Gov法令検索)、労働者災害補償保険法(e-Gov法令検索)
