反社チェックは、取引の前に、相手の会社と代表者・役員が反社会的勢力と関わりがないかを確かめることです。まずインターネットや新聞記事、登記などの公開情報で確かめ、気になる点があれば調査会社に実態を調べてもらい、それでも疑いが残るときは警察や暴力追放運動推進センター(暴追センター)に相談する、という順で進めるのが一般的です。
探偵に頼めるのは、所在地や営業の実態、評判などの事実を確かめることまでです。相手が反社会的勢力かどうかを探偵が断定することはできません。
新しい取引先と契約する前に、相手が信頼できる会社か確かめたい。取引先から「反社チェックをしていますか」と聞かれた。反社チェックが必要だと分かっていても、何をどこまですればよいか迷うご担当者の方は多いと思います。
この記事では、反社チェックが求められる理由、やり方の手順、個人・無料でできる確かめ方、契約書での備え、探偵に頼めること・頼めないこと、疑わしい情報が見つかったときの相談先を、法務省の指針と条例、MILAE探偵社の事例とともにお伝えします。
- 反社チェックが求められる理由
- 反社チェックのやり方(4つの段階)
- 個人や小さな会社が、無料でできる確かめ方と限界
- 契約書に入れておきたい暴力団排除条項
- 探偵に頼めること・頼めないこと
取引先の実態を確かめたい方は、まずはご相談ください
相談・見積もりは無料、匿名でも大丈夫です。24 時間受付。
反社チェックが求められる理由
反社会的勢力と取引をすると、知らないうちに資金を渡し、会社の信用を失うおそれがあるためです。政府の「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」は、取引を含めた一切の関係を遮断することを基本原則の一つとし、契約書に暴力団排除条項を入れることや、外部の専門機関と連携することを求めています。
都道府県の暴力団排除条例にも、事業者の努力義務があります。たとえば神奈川県の条例では、取引が暴力団の活動を助長するおそれがあるとき、相手が暴力団員などでないことを確かめるよう努めること、相手が暴力団員などと分かったら契約を解除できる特約を契約書に設けるよう努めることを定めています。
警察白書によると、令和7年末の暴力団構成員と準構成員などは17,600人で、平成28年末(39,100人)の半分以下に減っています。一方で、白書は、暴力団が実態を隠しながら一般の経済取引を装って資金を得る動きや、資金を得る活動の巧妙化・不透明化を指摘しており、会社の名前や事業の内容だけでは関わりが分からないこともあります。
反社チェックのやり方(4つの段階)
反社チェックは、手軽な方法から始めて、気になる点がある相手だけを次の段階で深く確かめるのが一般的です。すべての取引先を最後の段階まで調べる必要はありません。
| 段階 | やること |
|---|---|
| 1. 公開情報で確かめる | 会社名・代表者名・役員名で、インターネットや新聞記事のデータベースを検索する。登記で役員や本店所在地の移り変わりを確かめる |
| 2. データベースを使う | 業界団体のデータベースや、反社チェックの専用のサービスを使う |
| 3. 実態を確かめる | 本社や営業所に実際に事業の形があるか、評判やトラブルの有無などを、調査会社に調べてもらう |
| 4. 専門機関に相談する | それでも疑いが残るときは、警察や暴追センターに相談する |
確かめる相手は、取引先の会社だけでなく、代表者・役員・主な株主まで広げるのが基本です。新しく取引を始める前だけでなく、役員が変わったときや、継続中の取引先も定期的に確かめると安心です。いつ、誰を、どの方法で確かめ、何が分かったかを記録に残しておきましょう。
公開情報で気をつけたいサイン
- 短い期間に、会社の名前・本店所在地・役員が何度も変わっている
- 本店所在地がレンタルオフィスなどで、実際に事業をしている場所が分からない
- 代表者が、過去に別の会社を短い期間で畳んでいる
- 事業の内容に比べて、支払い条件や取引の条件が不自然
これらに当てはまっても、反社会的勢力と関わりがあるとは限りません。次の段階で確かめるきっかけと考えてください。
個人や小さな会社が、無料でできる反社チェック
個人事業主や小さな会社でも、最初の段階は無料か少しの費用で確かめられます。ただし、分かるのは公開されている情報だけで、何も出てこなくても「問題がない」とまでは言い切れません。
| 方法 | 分かること | 気をつけること |
|---|---|---|
| インターネットで検索する(会社名や代表者の名前に「逮捕」「暴力団」「詐欺」などの言葉を組み合わせる) | 事件の報道、トラブルの書き込み | 同姓同名の人、古い情報、根拠のない書き込みが混ざる |
| 国税庁の法人番号公表サイトで調べる | 会社の名前・所在地と、その変更の履歴 | 役員の名前は分からない |
| 登記の内容を確かめる(法務局、または登記情報提供サービス。有料で1件数百円) | 役員、本店の所在地、事業の目的と、その変更 | 無料ではない。役員の経歴までは分からない |
| 図書館の新聞記事のデータベースを使う | 過去の事件の新聞記事 | 使えるデータベースは図書館によって違う |
会社の名前や所在地、役員が短い期間に何度も変わっていないかは、法人番号公表サイトと登記を見比べると分かります。上の「公開情報で気をつけたいサイン」に当てはまるときは、次の段階で確かめるきっかけにしてください。
相手が個人のとき
取引の相手が個人のときは、名前での検索に加えて、名刺やホームページ、契約のときに出してもらう書類で、名乗っている名前・住所・連絡先がそろっているかを確かめます。ネットの書き込みをうのみにして、相手を反社会的勢力だと決めつけたり、周りに言いふらしたりすると、名誉毀損などのトラブルになるおそれがあります。
調べた記録を残す
いつ、誰について、どの方法で調べ、何が分かったか(何も出てこなかったことも含めて)を、検索した画面の写しなどと一緒に残しておきます。あとで取引先や金融機関から確認の方法を聞かれたときの説明にもなります。
契約書に入れておきたい暴力団排除条項
契約のあとで相手が反社会的勢力と分かったときに備えて、契約書に暴力団排除条項を入れておきます。反社チェックで見抜けないこともあるため、チェックと契約書の両方で備えることが大切です。
- 表明・確約:お互いに、自分や役員が反社会的勢力ではなく、関わりもないことを表明し、将来も関わらないことを約束する
- 解除:相手が反社会的勢力と分かったときや、不当な要求をしてきたときは、催告なしに契約を解除できる
- 損害の扱い:解除によって相手に損害が出ても、賠償しなくてよいことを定める
条項の書き方は、業種や取引の形によって変わります。都道府県の暴追センターや警察のホームページに例が載っていることもあります。個別の契約書の作り方は、弁護士に相談してください。
公開情報だけでは分からない実態の確認は、ご相談ください
相談・見積もりは無料、匿名でも大丈夫です。24 時間受付。
探偵に頼めること・頼めないこと
探偵に頼めるのは、公開情報や現地の確認、聞き込みで、相手の実態についての事実を集めることです。警察が持っている暴力団員の情報を、探偵が調べることはできません。
| 頼めること | 頼めないこと |
|---|---|
| 登記・報道・インターネットなど公開されている情報の確認 | 警察が持つ暴力団員などの情報の照会 |
| 本社・営業所の所在地と、実際に事業をしているかの確認 | 相手が反社会的勢力に当たるかどうかの断定 |
| 取引先の会社や代表者の評判、トラブルの有無の聞き込み | 戸籍・住民票の不正な取得、事務所への無断の立ち入り |
MILAE探偵社では、取引先の会社と代表者・役員について、公開情報、所在地と営業の実態、聞き込みで事実を確かめ、報告書にまとめます。相手が反社会的勢力に当たるかどうかを私たちが断定することはなく、疑わしい情報が見つかったときは、警察や暴追センター、弁護士への相談をおすすめしています。
事例:新規の大口取引先、契約前の信用確認(40代男性・製造業の役員・茨城県)
- ご相談:初めての大口取引で、支払い条件が「納品後90日払い」と長かった
- 調査:約2週間、調査員2名。登記の確認、所在地の確認、聞き込み
- 費用:基本料金236,000円(5,900円 × 20時間 × 2名)+交通費などの実費。4日・各5時間として計算
- 結果:本社の所在地はレンタルオフィスで、実際の営業の拠点が確認できなかった。代表者は過去に別の会社を短い期間で畳んでいた。取引は前払いの条件に変え、少額から始めることにした
契約前の数十万円の調査で、数千万円の未回収を防げることがあります。
費用は調査員1名1時間5,900円(税込)で、最低調査時間は3時間です。確かめる相手の数や、現地の確認・聞き込みの量で変わるため、お見積もりで事前にご説明します。調査の内容は信用調査、料金の計算は調査料金のページで説明しています。
疑わしい情報が見つかったら
担当者だけで判断・対応せず、会社として、警察や暴追センター、弁護士に相談してください。政府の指針も、組織として対応すること、外部の専門機関と連携することを基本原則にしています。
- 暴追センター:各都道府県にあり、企業からの相談を受け付けている。神奈川県では無料で相談できる
- 警察:各警察署や、都道府県警察の暴力団対策の窓口。不当な要求を受けたときや、身の危険を感じるときはすぐに
- 弁護士:契約の解除の進め方や、契約書の条項について
相手に直接「反社会的勢力ではないか」と問いただしたり、一人で取引の打ち切りを伝えたりするのは避けてください。調べて分かった事実と、契約書・やり取りの記録を持って相談すると、話が早く進みます。
よくある質問
反社チェックは、法律で義務になっていますか?
すべての会社に一律に義務づける法律はありませんが、都道府県の暴力団排除条例で、取引の相手が暴力団員などでないことを確かめる努力義務が定められています。業種によっては、監督官庁の指針などで求められていることもあります。
インターネットの検索だけで十分ですか?
取引の規模が小さく、気になる点がなければ、公開情報での確認で足りることもあります。名前が同じ別人の情報や、古い情報もあるため、気になる点が見つかったときは、実態の確認や専門機関への相談に進んでください。
探偵に頼めば、反社会的勢力かどうか分かりますか?
探偵は警察の情報を調べられないため、反社会的勢力かどうかを断定することはできません。所在地や営業の実態、評判などの事実を確かめ、疑わしい点があれば警察や暴追センターへの相談をおすすめします。
相手に知られずに調べられますか?
相手に知られないように調査を進めます。ご相談の内容も外部に漏らしません。
個人事業主でも、反社チェックをしたほうがいいですか?
取引の大きさや相手に合わせて、まずはネットの検索や法人番号公表サイト、登記など、無料か少しの費用でできる方法で確かめ、調べた記録を残しておくと安心です。あわせて、契約書に暴力団排除条項を入れておきましょう。
まとめ
反社チェックは、取引の前に、相手の会社と代表者・役員が反社会的勢力と関わりがないかを確かめることです。公開情報、データベース、実態の確認、警察・暴追センターへの相談の順で、気になる点がある相手だけを深く確かめるのが一般的です。
契約書には暴力団排除条項を入れて備えましょう。探偵に頼めるのは、所在地や営業の実態、評判などの事実の確認までで、反社会的勢力かどうかの断定はできません。疑わしい情報が見つかったら、会社として、警察・暴追センター・弁護士に相談してください。
関連するページ:信用調査(企業・個人)/法人調査(社内調査)/採用調査で調べてよいこと・いけないこと/調査料金
信用調査のご相談は無料です
相談・見積もりは無料、匿名でも大丈夫です。24 時間受付。
出典:国税庁 法人番号公表サイト、登記情報提供サービス(一般財団法人民事法務協会)、法務省「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針について」、神奈川県警察「神奈川県暴力団排除条例」、神奈川県警察「神奈川県暴力追放推進センターの暴力相談、見舞金、貸付制度のご案内」、警察庁「令和8年版 警察白書」第4章 組織犯罪対策
